はてなデザイナー座談会
目次
- はじめに
- Webサービス開発におけるデザイナーとは
- デザイナーもGitHub Enterpriseを使う
- エンジニアとのコミュニケーション
- Webサービスの会社に入った理由
- デザイナー同士、横につながる
- アプリの画面デザインと身体性
- 残業してる?
- ものづくりやWebサービスが好きな人に来てほしい
はじめに
─最初に、皆さんがはてなに入社するまでの経歴を教えてください。
swimy1113デザイナーインターンに参加して、そのあとアルバイトとしてはてなで働きました。そのまま社員として入社という流れですね。
ueday僕も同じデザイナーインターンに参加しています。アルバイトとしては働かないで、後に新卒で入社しました。
tanemu僕はキャリア採用ですね。akawakamiさんは僕の直後でしたっけ。
akawakamiそうですね、tanemuさんのすぐ後に入社しました。同じくキャリア採用です。
Webサービス開発におけるデザイナーとは
─皆さん、Webサービスの会社は、はてなが初めてですね。uedayさんとswimy1113さんはそもそも新卒ですし、tanemuさんとakawakamiさんはクライアントワークが中心の会社から、Webサービス開発へ。大きな変化はありましたか?
akawakamiクライアントワークは納品するまでが勝負で、その後はいったん、自分たちの手を離れてしまうことが多いんですけど、Webサービスはむしろリリースしてからが本番。作り手として、プロダクトに関わり続けていくというところが、一番大きな違いではないでしょうか。
─デザイナーとしては大変ですか? それとも、そこが面白い?
akawakamiひとつのものに思い入れを持って関わり続けていきたい、という人にとっては、Webサービスの世界はとても魅力的なクリエイティブの現場だと思います。
tanemu僕は新サービスに関わることも多くて、新サービスを作るのは大変だな、って感じましたね。思った以上に大変。
uedayでも新サービスを作るのは楽しいです。ゼロから作る、何も無い状態から始めるので、仕様や企画も自分たちで考える。上から振ってくる仕事じゃなくて、自分たちで盛り上げていくので、モチベーションが違うんですよ。
はてなは、サービス開発のブレストにデザイナーも積極的に関われる文化です。アルバイトでもなんでも役職関係なく、アイデア出しに参加するんですよね。僕が提案して実装された機能もいっぱいありますし、見た目のデザイン以外にも関われたのが良かったです。
swimy1113エンジニアと2人でアプリを作ることもありますし、デザイナーが2人いて大きめのチームで働くこともあります。いろいろなチームで、いろんな経験をさせてもらいました。実際にエンジニアと話しながら、すぐ手を動かせる環境が、すごく良かったです。
デザイナーもGitHub Enterpriseを使う
─エンジニア側では今のところ、GitHub Enterprise(GHE)を使って開発を進めているチームが多い(参考:アプリケーションエンジニア座談会)とのことでしたが、デザイナーさんも皆さん、GHE上でお仕事をされているんですか? GHE使って仕事してますよ、という方は……。
(全員、手を挙げる)
─全員だった!!! 皆さん、戸惑いはありませんでしたか?
ueday僕は新卒で他の会社を知らなかったので、Webの会社はこういうものだと思って特に疑問に思いませんでした(笑)。黒い画面(ターミナル)を見るのは初めてでしたけど、2~3ヶ月したら慣れました。
swimy1113GitHubを初めて知ったとき、めっちゃ便利だと思いました。学生時代は、チームで課題に取り組むとき、データのやりとりにすごく苦労していたんですね。Skypeで送ったり。GitHubを知ったときは、こんな便利なツールがあるのかと。最初は概念を理解するのが大変だったけど、エンジニアの人におすすめの本を教えてもらったり、コマンドを教えてもらったり。作業しやすい環境です。
tanemu開発合宿に参加したとき、git cloneしたらいきなり開発環境ができて、これはすごいなと思った……(笑)
akawakami僕もGitHubを使うのは初めてだったので不安でしたけど、使ってみると迷うことなく、すぐに慣れることができましたね。今では開発にはなくてはならないっていう印象です。
tanemuターミナル使うデザイナーって、よく考えるとすごい。
uedayはてなでは自然ですね。
tanemuWebサービス系の会社だと、デザイナーがGHE、というのも多いかもですね。
エンジニアとのコミュニケーション
─GHEの話とも関連しますが、はてなはWebサービスの会社なので、やっぱりエンジニアの人数が多いですよね。デザイナーの皆さんは、エンジニアとのコミュニケーションや仕事の進め方について、いかがですか?
swimy1113初めてインターンではてなに来たときは「今まで出会ったことがない人たちがいる……!」って思いました(笑)。エンジニアさん、黙々と仕事してるから、最初はしゃべりかけていいのか分からなくて困りました。あとでIRCの存在を知って、これで会話してるんだ! と。
ueday「インターネットの人たち」っていう感じでしたね、エンジニアさんたちの第一印象は。僕も最近は染まってきて、インターネット感が増してきましたけど。
tanemu最近?
uedayちょっと前からです(笑)。入社するまでは、チームで仕事をするの正直、苦手だったんです。大学でもソロプレイが多くて、チームでうまく作れたことがなかった。だけど、はてなの人はみんな優秀で、チームでうまくいくというのが初めての経験だったんです。ちゃんと議論できる環境があるからじゃないかなーと思っています。
─はてなエンジニアがほめられている!
uedayはてなエンジニア最高ですね。
tanemu僕もはてなに入るまでは、個人での仕事が多かったですね。エンジニアとチームで働くようになって、実際に動くものがその場ですぐできていくのが、すごいなと思います。もう慣れちゃったけど、デザイナーだけでは実現し得ない世界だなあと。
akawakami個人で動ける仕事って、身軽だし小回りは利くんだけど、やっぱり1人でできることって限界がある。だから、優秀で信頼できる仲間たちとチームでものづくりをしてみたいという気持ちは強かったですね。それが、はてなに来たきっかけのひとつでもあります。チームで働いてみると、関わることのできるプロジェクトの規模感やコミットできる深さも変わってくるし、仲間からいろんな刺激を受けることができるので、とても楽しいですね。
─tanemuさんとakawakamiさんは東京オフィス勤務で、京都の開発チームとはリモートでお仕事をされていますけど、その点はいかがですか?
tanemu東京と京都で離れているのは、意外と困っていません。新しいものを議論しながら作るときはちょっと困ったこともあったけど、議論しやすいようにポリコム(編注:はてなで利用しているテレビ会議システム)を専用で用意してもらったり。
akawakamiたしかに遠隔での仕事、それほど困らないですね。基本的な情報のやりとりはいろいろな社内ツールで共有できるし、それまでの文脈も追えるから途中でも参加しやすい。無理なくプロジェクトに入っていけます。
Webサービスの会社に入った理由
─先ほどakawakamiさんが「信頼できる仲間とチームでものを作りたいという気持ちが強かった」と言ってましたが、皆さんはどうして、Webサービスの会社へ?
swimy1113インターンがすごく面白かったんです。それまでは、授業で課題をクリアして、先生が評価する、という感じだった。サービスを出して、ユーザーさんに使ってもらって感想をもらう体験は初めてで、めちゃくちゃ魅力的だと思いました。
ueday僕はもともと、人が使う「道具」が作りたかったんですよ。それで、家電メーカーに入りたいと思って就職活動してたんです。でも、たまたま大学ではてなの会社説明会があって、まあWebサービスも道具だし、はてな、よく使ってるサービスだしと思って話を聞きにいったら、すごく面白かった。Webサービスの会社は、はてなしか受けてないんですけど、それで無事採用されたという感じですね。
tanemuWebサービスが好きだからですね。単純に。
─はてなスペースでも「Webサービス大好きっ子」というコミュニティを運営していますよね。オフ会もやったりとか。
tanemuそうそう。Webサービス、作れるとはあんまり思ってなかったけど、東京オフィスでもデザイナーを採用すると聞いて、やってみるかと。
デザイナー同士、横につながる
─デザイナーの皆さんは普段、いろいろなチームでそれぞれ仕事されていますが、チーム横断で、デザイナー同士でやっていることなどあれば教えてください。
uedayデザイン会を2週に1回、実施しています。みんなの進捗確認や相談などですね。最近、それに加えて、他のチームのデザインレビューも始めました。スクリーンショットを共有して、みんなでわいわい議論するという試みです。結構うまく回っていますね。
─エンジニアにとってのコードレビューのようなものだと思うのですが、デザイナーのレビューって、どういうところをチェックするんですか?
ueday大きく2つあると思っています。1つは全体のコンセプトや方向性の話。もう1つは細かいディティールで、フォントサイズがちょっと小さい、色はこっちの方が、とかです。
tanemuそうだね、2種類ある。
uedayなので、2段階レビューという形式にしています。1段階目はラフスケッチなど、アイデアの段階でレビュー。2段階目はモックくらいの状態でみんなで見て、デザインのクオリティをチェックします。レビューは2段階目だけでも可にしていて、それは個々人の判断に委ねています。ほぼ完成というところまでいって戻すのは、すごくつらいので、なるべく早く軌道修正できるようにしています。
─レビュー、ドキドキしませんか?
swimy1113ドキドキします。一度、これはターゲットにうまく合ってないだろう、ということをラフ段階のレビューで指摘されたことがあって……。
akawakamiもちろん、チームの施策としての要件は満たしていたんですが、そこにアートディレクションの軸を補強できたので、結果として、とてもクオリティが上がりましたよね。
swimy1113そうですね。なのでレビューはドキドキするけど、とても助かっています。
アプリの画面デザインと身体性
─いまはWebサービスのデザインがメインですが、紙をやっていた方はどのくらいいますか?
ueday僕は大学時代、紙専門でした。
swimy1113私は学校ではWebと映像でしたね。
tanemu僕はずっとWebです。
akawakami僕は紙の案件が多かったです。
─皆さん、出自が違う感じで面白いですね。普段、違いを意識することはありますか?
tanemuそんなに違いは意識しないですね。
ueday得意分野が違うくらいじゃないですか。
akawakamiたしかに、違いを感じることはそんなにないですねえ。
uedayだいたいこういうデザインが好きっていうのは、みんな近しいですよね。
─具体的には……あ、す、すみません、言葉にすると陳腐になりますよねきっと……。
uedayそ、そうですね、言葉にするとちょっとアレですけど、まあシンプルなのが好きで……。みんな引き算の美学を持っている感じ。だから、デザイン会でも衝突することはそんなにないです。
tanemuやりやすいよね。僕はチーフデザイナーなんですけど、チーフとしてやることあんまりないし、やってない(笑)
─ちなみにデザイナー同士では何のツールでコミュニケーションを?
uedayチームでエンジニアとコミュニケーションするときはIRCだけど、デザイナー間は主にSkypeですね。IRCのデザイナーチャンネルはあんまり活発ではなくて、僕がたまに「このフォントが安い」とかつぶやいてるくらいで……。
swimy1113あれ便利ですよね!
ueday便利だったらなんか反応してよ(笑)
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─最近はWebのデザインでも、ブラウザベースのWebサービスもあれば、スマホのアプリもありますが、それぞれデザインをする上で違いなどは意識していますか?
tanemuそうですね、アプリもやってるしスマホビューもやってるし……。
ueday基本的には1つのサービスなので、それぞれの世界観やテイストを統一しつつ、使い方、場所、シチュエーションに合わせて最適化していきます。
tanemu今まではマウスだけのアクションだったのが、スマホだともっと体に寄ってくる。画面をデザインするんだけど、スマホはちょっとモノをデザインするっぽい感じに近い。画面のデザインが身体性を帯びてきていると思うんですよ。指のアクションで情報を引き出すのが面白かったりする。そういうところを意識していますね。
残業してる?
─今はみなさんデザイナーという職種ですが、サービスディレクターには興味あります?
swimy1113実はちょっとやりたいんです。もっと責任を持ってサービスなりアプリなりの開発に取り組んでみたいというのはあります。
akawakami僕はデザイナーとして制作者の立場で関わりたいので、現時点ではディレクターには興味ないですね。とはいえ、サービスの企画面にはがっつり関わっていきたいです。
ueday僕もディレクターはないですね。作るのが好きなので!
─分かれましたね。あとは……ベタですけど、残業の話とかしましょうか(笑)
ueday残業はしない派です。
akawakami僕もサクッと帰る方ですねえ。
swimy1113リリース直前は遅くなることもありますけど、普段は普通ですね。
tanemu僕はけっこう遅くまでオフィスに残っているんだけど、仕事じゃなくて、勉強したりしてます。
─なるほど。他の方も、夜とか休日とか、課外活動的なことをしたりします?
swimy1113エンジニアさんとアプリ作ったり。
ueday休みの日にWebサイトを作ってます。プライベートで学んだテクニックを仕事に活かしたりもしますよ。
ものづくりやWebサービスが好きな人に来てほしい
─では最後に、どんな人にはてなに来てほしいかをお聞きして、座談会を締めたいと思います。
swimy1113「誰かに使ってもらえるもの」を作るのが楽しめる人、ですね。
akawakamiこだわりをもってものづくりを楽しめる人ですね。Webサービスやアプリが大好きであれば、楽しくてやりがいを感じる仕事だと思いますよ。
uedayはてなは「ものづくりの会社」なので、ものづくりが好きな人が一番。
tanemu言うこと全部言われちゃった(笑)。まあ、やっぱりWebサービスが好きな人かな。
─ありがとうございました。
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